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2006年8月10日

マルチ・・・。

「マルチ産科医」育成へ 東北大病院

2006年08月09日06時31分

 東北大病院(仙台市)が、麻酔や新生児についての知識、経験を備える「マルチ」産科医の養成に乗り出す。全国的に産科、小児科医は不足気味。国は医師を拠点病院に集め、安全なお産ができる体制の確立をめざしているが、その際の中核的存在になることが期待されている。

 「マルチ」産科医実現に向けての「総合周産期実践医」育成プログラムが、このほど文部科学省の助成対象事業に採択された。2年の臨床研修の後、東北大病院や同大の関連病院の産科、麻酔科のほか、小児科か新生児科で3年間、横断的に研修を受け、全般的な知識の習得を図る。

 同院では今後、具体的な研修方法などについて関連病院などと協議を始めるという。

 東北大大学院の岡村州博教授(産婦人科)は、「現在、お産は産科や新生児科、麻酔科医の分業体制。何かあった時、それぞれの専門医が駆けつけるまでの間、幅広い知識のある1人の医師が迅速な対応をとることができれば、より安全なお産が期待できる」と話している。


・・・・・・。
それぞれの専門医がすぐに来られないような所でお産をするの、やめる方向じゃないんですかね・・・。

ちなみに私だって研修医の時に麻酔科と新生児科をまわりましたけど、1人で全てに於いて迅速な対応なんて無理です。

コメント

これって、、、なんか全てが中途半端になってしまって、でも責任だけそれぞれの専門医全体の分を背負わなくちゃいけなくなって、、、っていう一番しんどいパターンになりそうな予感がします。
東北の医療の厳しい事情は知ってるけど、努力の方向を間違ってる気がしちゃいますね。。。

3年間で産科、麻酔科、新生児科の技術を身につける。メインは産科でしょうから、産科が2年、新生児科、麻酔科が半年づつでしょうか。それとも新生児、麻酔科は3ヶ月づつでしょうか。まさか1年づつではないと思います。

出来ないより出来た方がより望ましいのは間違いありませんが、私の頭の中には「虻蜂取らず」とか「二兎追うものは一兎も追えず」みたいな諺が渦巻いています。

>はなこ先生
私もそう思います。
研修したのにちゃんとやらなかった、などと言われたらと思うと、もう・・・。

>Yoshan先生
新生児科も麻酔科も、ちょっと研修したからって出来る物じゃないですよね。
何考えてるのかなぁと思いますよ。

もう一言だけ付け加えれば、研修が1年でも、6ヶ月でも、3ヶ月でも、新生児科であれ、麻酔科であっても、そこそこの状態の患者なら対応可能でしょう。

ところが専門医が絶対必要な状態であれば、相当高度の経験と知識が必要です。想定している対応範囲をどの辺に置いているかを知りたいものです。

それと三科のスキルがかなりのものであっても、手は二本です。体も一つです。スーパードクターであっても対応には限界があります。診療科によって分業しているのは、別にワークシュアリングしているのではなく、分業する必要性があるからと考えるのですがどうなんでしょう。

なんと言っても結果不良であるなら、「そもそも一人で対応したから判断ミス」とされる時代ですから、マルチ産科医が出来ても展望は明るく無さそうな気がします。