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2006年10月20日

奈良事件のつづき・・・

奈良の母体死亡事件については、その後もニュースなどで報道され続けている模様です。
み○もんた氏や古○氏の事件に関するコメント、きつすぎます・・・。

さて、m3.comなどに内部の方からと思われる詳細情報がアップされ、各所に引用されています。これが本当だったら、少なくとも当直医の先生は全力をつくしたといえるかな・・・。不幸な偶然が重なってしまったとしか言いようがないかも知れません。
真偽のほどが分からないので、とりあえずこれについては保留。

そして受け入れる側の病院についても報道され始めました。(記事は続きの方で)
その時点でひとつ空いていたとしても、産科の入院患者さんに早産になりそうな人が居ればこれは「NICU満床」として搬送を断るのが正当でしょう。
だけどこれを読んだ人は、「ベッドがあるのに受けなかったなんて、ここがちゃんと受けていれば助かったかも知れないのに」と思うのだろうなぁ。

県立奈良病院、ベッドあるのに「満床」

 ◆「別の出産に必要」と…妊婦転院拒否

 奈良県大淀町立大淀病院で8月、出産の際に意識不明になった高崎実香さん(当時32歳)が相次いで転院を断られ、搬送先の病院で脳内出血で死亡した問題で、転院を打診された県立奈良病院(奈良市)が、新生児集中治療管理室(NICU)が空いていたにもかかわらず、受け入れを拒否していたことがわかった。当時、当直の産科医もおり、病院内部の一部の医師から「救急搬送される患者の切迫した事態を考えれば、受け入れるべきだった」との声も上がっているが、病院は「NICUが近く必要となる妊婦がおり、判断は適切だった」としている。

 関係者によると高崎さんは8月7日に大淀病院に入院。同8日午前0時ごろ意識不明になり、産科担当医が同県立医大付属病院(橿原市)に受け入れを要請したが満床。付属病院が同2時30分ごろ奈良病院に搬送を打診、当直の産科医は「NICUは満床」と断った。

 問題発覚後、病院内部からの指摘で、調査したところ、NICU9床のうち1床だけ空いていたことがわかった。受け入れを拒否した当直医は「別の妊婦が早産の可能性が高くNICUがすぐに必要になると判断した」と説明したという。この妊婦は8月10日ごろに出産し、NICUでの処置が必要だった。

 奈良病院の平岡克忠・産婦人科部長は「もし受け入れていたら、別の妊婦をほかの病院に搬送することになった」としている。
(2006年10月21日 読売新聞)

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このリストは、次のエントリーを参照しています: 奈良事件のつづき・・・:

» 受け入れは可能であったか? 送信元 いなか小児科医
2006年10月21日 晴れ 更に奈良事件へ、ぶら下がります。 このような記事が [詳しくはこちら]

コメント

テレビでの報道を見ていると「助かったかも知れない」じゃなくて「受けてれば助かった」みたいなコメントが多くてドキドキします。
あの状態の妊婦さんを受け入れて治療ができた病院が県内に19施設もあったとはとても考えられないし、19という数字が一人歩きしているのも怖いですね。
福島事件以来、リスクの高い妊婦さんはできるだけ診たくないという流れができているのは確かだと思いますが・・・。

ちょっと嫌なのが、どこかの部長さんが「脳内出血とわかっていたらもっと早く受けれた」ようなコメントをして、その産婦人科医の「誤診」色を強く打ち出そうとしたことで・・・
外科系は特にそうでしょうけど、後でみてる人は「最初からそうわかっていれば」と思うだろうけど、じゃぁそれが必ず逆行性にわかるんだったら何一つ苦労しないですよ・・・・
ただ気になるのは、「内科の先生が頭部CTを薦めた」という点なんです・・・・ これが一番ひっかかります。真実はいかに?!
医療(特に救急)にどこまで求めるかというのも大きな問題だと思います。
その時点で頭部CT撮っていたら本当にわかるんでしょうかねぇ?すぐに撮れる環境だったんですかねぇ?読影してくれる先生いたんですかねぇ?
理想的な仮想的最高の医療をイメージしてるようにしか思えないんですよねぇ・・・
もちろん家族の方の悲痛さは十分にわかるんですが・・・。

それにしても、みのもんたも本当に「ほっとけない」と思うんならくだらないクイズ番組やら他の番組の司会してないで、もっと時間をかけて取り組めばいいのに。
一番ほっとけないのはみのさん本人だと思う今日このごろです。たまにいいこともいうんで困るんですけど^^;;

>はなこ先生
私も、「CTを撮っていれば助かった」的なコメントが多いのは気になります。
今後何でもそう言われてしまうのかなー、とも。

>Miya先生
みのさんについて、ホントそうですね!
ちゃんと自分の番組で医師不足についてなど検討して欲しいですよ。
それか、ポケットマネーで奈良の周産期設備に投資してはどうかと。