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2006年3月30日

AERA と 読売ウィークリー

AERA 読売ウィークリーの両方で、福島県の産婦人科医師逮捕や産婦人科医不足についての特集記事が載りました。

AERAのほうは、

危機 「産科」消滅の非常事態 超過重労働、訴訟頻発でなり手が急減。医者も妊婦も悲鳴を上げている

事件
福島・産科医逮捕
医師100人の本音

という見出しのダブル特集。「産科消滅」については、各地域の状況や産科医の高齢化、なり手が少ない理由についてよく調べられていて、読んだ人が危機感をおぼえてくれそうな内容でした。「医師逮捕事件」については、決してかばい合いではない代表的な意見を多数採り上げてくれていました。最後に述べられている、無過失保証制度や第三者機関については、是非国が本気で取り組んで欲しいものです。

読売ウィークリーは、

福島・産科医逮捕に 医師800人が憤激する理由 福島県内の県立病院の産婦人科医が、帝王切開手術で妊婦を失血死させたとして逮捕、起訴された。しかし、全国の医療関係者らから「逮捕は不当」との声が広まり、有志グループによる抗議声明に賛同した医師は800 人にも上った。賛同者には、産婦人科に限らず、眼科や内科などの医師も加わった。「あすは我が身か……」と、医療現場の専門家たちが一様に危機感を抱くのは、なぜか。そこには日本の、とりわけ地方の医療が抱える極めて深刻な課題が——。
ということで、K医師を支援するグループ関連の話が主体。こちらも説得力のある文章で構成されていました。特に最終行の 「判決がどうであれ、医療現場の課題解決を図らない限り、悲劇が繰り返される可能性は消えないのだ」 という文章と、雑誌の最後にある「副編集長から」に書かれていた 「福島の事件で問われているのは、日本の医療システムそのものです。」 という文章には涙が出そうになりました。

私はこういったメディアのことは全くわからないのですが、おそらく医者をたたく文章を作る方が医者を擁護するような事を書くよりも、ずっと楽で読者受けも良いのではないでしょうか。
そのような中、短い時間で専門外のことをたくさん調べ、ちょっと興奮気味の医者たちの声も聞き、このような記事をまとめられたその労力は計り知れない物だと思います。

できれば、今後も特集して欲しいと思ったりもしますが・・・

とりあえず、働きマン(週刊誌の女性記者が主人公のマンガ)を読み返したくなりました。